12月は、年末年始の食事計画を立てたり準備したりと、そんな時期ですね。

この時期になると、お節料理の写真や画像、サンプルも目にします。
暮らしている地域や、出身地にもよると思いますが、
アラフィフ・ベテラン主婦の皆さんは、お節はご自分で作りますか?
それとも、デパートや仕出しで注文されますか?

私は、お節のお重は、いただく事はあっても、自ら買うことは経験ありません。
独身の頃は(43才まで)、実家に帰省し、母親が作った我が家のお正月料理を食べていました。
お重に詰めた料理ではなく、大皿に盛り付けた料理です。
家族が好んで食べるものに、イクラ、数の子、煮モノ、酢の物、茶碗蒸しをプラス。
弟家族も帰省してますので、その子供達が好む煮込みハンバーグやフライも。

今にして思うと、弟の奥さんも、うちの母親とは、よくある嫁・姑の複雑な感情があったことも察するし、
今でも無いとは言えないと思うけれど、毎年 お正月は、律儀にうちの実家に帰省し1泊して、
弟嫁の務めを欠かさず果たしてくれているなと感心します。

私は結婚してからは、年末年始の帰省はなくなり(夫の家業が繁忙期)、
ここの家で、お正月を過ごしています。(超憂鬱)
やはり、お正月は血の繋がった家族と過ごすべきものだ、と広い意味で思います。

大晦日の夜、三が日の朝食は夫の家族と一緒に食事をします。
ここの家では、お節のお重に詰める、昆布巻、伊達巻、煮豆、かまぼこは市販のものを。
ナマス、うま煮、数の子の醤油漬けは、姑が手作りしたものを。
それらをお重に詰めます。私は調理には、何も手を加えません。
あとは、お刺身盛り、天ぷら、フライ盛りを和食屋さんに注文します。
大晦日の夕食の締めにお蕎麦というスタイルです。
あ、大きなタラバガニを剥き身にするのが私の役目です。
茶碗蒸しもお雑煮も姑が作ります。

手作りのものは、姑が作ってくれています。
私は、カニを剥く、お重に詰める、テーブルセット、最後の片付けと洗い物をするだけです。
洗い物も食洗機に食器をセットして、食洗機では洗浄できない器を私が手洗いしてます。

なんか、長男嫁として大したことせず、 失格の烙印を押されそうですよね。
実際、年末年始は、姑は疲れたを連発するし、
夫以外の家族からは、何もしない嫁の烙印を押されてるような、肩身の狭さがあります。

昆布巻など、市販品の食品は、そもそも ここの家族にとって好む食べ物じゃないので、作らずに買ってるワケですし。
家族が好むメイン料理は、専門店のものを注文するのは、私がこの家に嫁ぐ前からの慣例だそうです。

ここの家は、買ってくるもの、お店に注文するものが多いので、
私の実家の母親に比べると、手作りの負担は、ずっと少ないと思うのですが。
まぁ、家業柄、年末年始も義父と夫は仕事があるし、姑も私も寝正月というワケにもいかないので、
それで良いとも思っているのですが、
毎年、姑は 自分ばかり仕事してるアピールをしてきます。

私が嫁いだ最初の年は、調理には、あえてノータッチで様子見、味見とさせて頂きました。
その家の正月料理、その家の味付けがあると思ったからです。

姑は、料理全般において上手だと思います。
姑の作る、茶碗蒸し、お雑煮を初めて口にした時、わ~美味しいと素直に思いました。
味付けが絶妙で、優しい味で、とにかく美味しいのです。
自慢にもならない話ですが、私は独身の頃、年齢の割には、本格的なお店で食事する機会に恵まれていた方だと思います。
長い独身生活の中で、個人的にも食べ歩きは趣味でもあったし、外食の機会は多かったと思います。
板前料理も和食も食べてきたのですが、プロと比較しても、
姑の茶碗蒸しは、なかなかの味だと感心します。お雑煮もそうです。
年末には、夫の弟家族も帰省してきます。
義理弟は、奥さんを若いころ癌で亡くしてるので、シングルファザーで頑張って一人息子を育ててきた人です。
しょっちゅう、息子を連れて帰省してきてますが、そんな時は焼き肉屋さんに行くことが多いので、
茶碗蒸しもお雑煮も、お正月ならでは口にする母の味もしくは、おばあちゃんの味じゃないかと私は思ったので、
今後も私が調理を手伝うことはしない方が良いのではと考えたのです。
私も自分の実家に帰省していた頃は、母親の手料理が食べたいものでしたし、
私の母親も料理は、弟の奥さんには、一切ノータッチにさせています。

ただ、結婚して数年経ったあたりから、
ナマス、うま煮くらいは、私が担当しようかなと考えているのですが、
なかなか言いだせないままです。
それらも、姑と同じ味には作れないし、夫の家族が好むのは姑の味じゃないかなと考えてしまうからです。

姑が自分が作った方が良い料理と嫁に任せても構わない料理を判断して、分担を振り分けてくれると良いのですが、
そう私が申し出たならば、案外と言うより、たぶんきっと、
姑の意地悪根性が出て、(そういう人だから)
自分でも自認している得意料理、家族の高評価料理の茶碗蒸し、お雑煮を私に振ってくるだろうと思うのです。
で、私が作ると、味が変わるので、せっかくのお正月に義理弟家族に申し訳ないとも思うし、
私が作ったとして、ブーイングが出たならば、
これまた姑の思う壺で、嫌味を正月早々から聞かされることになるのも面倒。

私の料理がド下手ということじゃないですよ。(笑)たぶん。
茶碗蒸しとお雑煮は、絶対 姑が作る方が美味しいし、家族の為にも、作り続けて欲しいと思いますが。

例えば、他の正月料理、
ナマスは、姑のは、けっこう甘口で、私はお砂糖控えめです。
うま煮は、姑のは、かなり油をつかって炒めてるのか、鶏肉の脂が出るのか、
具材がアブラでコーティングされていて、しっかりコクがある味付けで、
炒め煮風です。アブラで具材がテラテラ光ってます。
私のうま煮は、油も少量、鶏肉も余分な脂は切り落とします。いわゆる煮物風です。

他の料理でも言えることですが、私は、オイル、砂糖はあまり多用しません。
使用するオイルは、グレープシードオイル、オリーブオイル、コメ油です。
お肉、お魚の脂肪分も、切り落としたり、そもそも脂の多い部位や食材を使用しない傾向にあります。
お砂糖は、てんさい糖です。白い砂糖は、しつこい甘さに感じるのと、健康上も考慮して買いません。

食べる側にとっては、旨味の要素と言える脂肪分、糖分がはっきりと舌に感じる味の方が、
特にここの家族は、馴染んでもいるし、美味しいと感じるだろうと思います。

家庭料理に他人が手を加わるのって、難しいのです。
元来、食いしん坊の私は、人の食の嗜好が様々なことを独身の頃の食事経験からわかっていたつもりだったし、
ここの家族の嗜好も理解出来ていたし、
そんな理由から、私は同居しても食事は別と強く主張したのです。
郷に入れば郷に従うのが良いのかもしれませんが、それは 限られた期間なら出来ても、継続する毎日では私には無理です。

果たして、今度の大晦日の食事の手伝いは、どうすればイイのか。
いつまでも、準備、後片付け、カニ剥きだけでは、責められてる感もあり、
自分でも心苦しいのもあるし、
しかし、その半面で、
その手作りの品数なら、家族の為にも、姑が作っても・・・という気持ちもあるし。

お正月って、家庭を持ったら、自分達のお正月スタイルを構築していけるものだと思ってました。
我が家スタイルです。
それをアレコレ考えたり模索しながらの過程も楽しいだろうなと妄想してました。
結婚して大晦日とお正月が憂鬱な気分になるなんて・・・。

いつか、私にも晴れやかな気分で過ごせる、我が家スタイルのお正月が来るとイイのですが。